久しぶりに京都に行って観光しました。お昼になって錦市場の小さなお寿司屋さんに入ることにしました。そこはほんの10席ほどしかない小さなお寿司屋さんで回転ではなく職人さんが直接握って出してくれるお寿司屋さんでした。
驚いたことに10席のうち8席は外国人のお客さんでした。そしてもっと驚いたのは職人さんがネタを出すたびにそのネタの英語を話していたことでした。 「いくら」なら”Salmon roe”、「いか」なら"squid”といった具合です。私の前の職人さんに訪ねました。「英語喋れるんですね」。すると「単語だけです。でも単語だけでだいたい通じますから」とのこと。
もっと大変なのは店員でした。次々にやってくる外国人のお客さんにメニューを見せて説明をしています。聞いているとカタコトですが案外通じています。 職人さんは言います。「学生の頃英語の勉強がいやで職人になったのに、ここでも英語の勉強が必要だったとは思っていませんでした。もっと勉強しておけばよかった。」と。
私は大いに感動しました。 これこそ実学。こんな機会が日常に増えれば増えるほど英語は「科目」ではなく普通に必要な「実学」として身についてくるのですね。
難しいネタの英語も教わりました。
「かんぱち」=”amberjack”
「とりがい」=”cockle”
「ほたて」=”scallop”
外国にはない食材もあるので説明してもわからないかもしれないのですが、お客さんはそれなりに納得して食べているようでした。お箸も使えていました。
「わさび」はそのまま日本語で通じるそうです。
”Wasabi OK?”(わさびは大丈夫ですか?)とか”No soy souce”(醤油つけないでお召し上がりください)みたいに単語の組み合わせでうまく商売してました。
悩みは習慣の違いからか「箸置き」を持って帰る人がたくさんいたので困ったそうです。それで今は箸置きは使ってないそうです。
生徒たちをここへ連れてきてあげたくなりました。