昔も感染症で世の中が変わった

小6と中学の社会の授業で歴史を学びます。教科書では感染症の話は出てきませんが今までにも世界だけでなく日本でも多くの感染症が流行し世の中に多大な影響を与えたようです。

感染症は奈良時代と平安時代、江戸時代に流行ったようです。奈良時代に感染症が流行ったときに聖武天皇は病気平癒を祈願して大仏を建造しました。その頃来日した鑑真は僧でもありましたが医者でもありました。聖武天皇の母の病を治したことで大僧正の位が与えられました。仏教勢力の増大と感染症の流行が原因で桓武天皇は都を平安京に移しました。目に見えない病原菌に対して人々は祈祷する以外に方法がなかったのでしょう。安倍晴明に代表される陰陽師もこの頃の話です。節分の行事は目に見えない病原体を鬼に見立て「鬼は外」と叫んで災いを追い払おうとしたのだそうです。 平安時代に力のあった藤原氏の子どもたちは感染症のために次々に死んで行ったそうです。兄3人が死んだので弟で生き残った藤原道長が摂政になることができ摂関政治で栄華を極めるようになったのです。末法思想が原因で仏教が力を失うという不安が世の中に広まった頃、感染症も流行りだしその不安を解消するかのように多くの宗教が一気に鎌倉時代に出てきます。江戸時代にも感染症はありました。家康の子供の秀康も感染し「鼻の形がかわるほど」の症状が出たそうです。そのため弟の秀忠が2代の将軍になったのです。その後鎖国をしていたのが幸いして感染症は日本には入ってきにくかったのですが江戸時代の末期にコレラがもたらされす。この病気は「コロリ」という名前で民衆の中で恐れられました。一時収まったコレラはペリーの来航によって再び流行り始めその死者の数は2万人とも3万人ともいわれています。「攘夷思想」が広まった一つの原因でもあったそうです。そのつど我々の祖先も感染症に苦しめられてきました。この苦しい時期をどうにか乗り切って次の時代へ進みたいものです。