指示待ち人間

お母さんの永遠の悩み。「どうしたら自分の子供は自分で勉強するようになるの?」

「これを行えば絶対子供たちは自分で勉強するようになる!」なんて魔法の呪文はありません。

 

教育とは関係ないかもしれませんが、最近こんな本に触れました。「自分から動く部下の作り方」。それにはこのように書いてありました。何か子育てと共通しているところはあるかな?

 

「指示待ち部下」(指示がないとうごかない部下、指示したことしかやらない部下)を作らない方法。

 部下が指示待ちで、自分で行動しないのには理由があるそうです。

1.恐怖で動かそうとする上司

例えば「机を拭いておいてくれ」と指示します。その後部下が報告すると「なぜこの新しい雑巾を使ったのか?古いのがあっただろう」「水ぶきだけではきれいにならない。そのくらいわからないのか」と叱責する。

 

2.指示を100%与える上司

机を拭くときはこのぞうきんを使って,この洗剤を使って、一方方向に向かって拭いて、そのあと水ぶきをする。

 

1の上司の下の部下はこれからは𠮟られたくないので「言われたことだけをしよう。余計なことはしないでおこう」とか「すべての指示を求めよう」とします。

2の上司の下の部下は「すべて上司の言うとおりしたらまちがいない」と思います。

 

 

この2人の上司のどちらの部下も「指示待ち人間」になったそうです。 この2人の上司に共通していることは何でしょうね。

2人とも部下のやる気を削いでしまっています。言い換えれば部下に「考えさせていない」ということだそうです。

 

そもそも「やる気」とはどうして生まれるのでしょうか。一つは「自信」です。 自分の能力よりも少し難しいことに挑戦して、それができた時「自信」が生まれます。 「やる気」は、自分の決断に自信を持てるようになって生まれるのだそうで、そうするためには、何でも「自分で考える習慣」をつけさせることが大切なのでそうです。

 

先ほどの例で「机を拭いておいてくれ」という指示はいかにもおおざっぱ50%の指示内容です。何を使って、どのように拭けばいいのかを伝えていません。 筆者はもともと指示というものは「おおざっぱ」なものなのだと言っています。

 

指示は「机を拭いておく」ということだけです。その手段や方法は「自分で考えもらう」ことが前提で、それをどのように考え、どのような方法で実行したかを後で報告をうければいいのです。その後もしも間違ったところがあれば指摘して注意しますが、基本的には「よくやった」とその行動を認めてあげることが大切だそうです。

そうすると部下は次も指示されたら後の50%は自分で考えるようになるのだそうです。

 

能力の高い「何でも自分でやってしまう上司」よりも「ちょっと抜けたところのある上司」の方が「よくできる部下」が多いのだそうです。

 

これまで何人もの生徒を見てきました。それとともにそのお母さんやお父さんも見てきました。

傾向としては「いろいろなことを考えさせ、自分で決断させている家庭」の生徒はのびのびとしていて、集中力があり、何事にも一生懸命な子供が多いように思います。

 

もっと女性目線で具体的な子供への対処の方法や声掛けの方法は「子供がやる気になる方法(世界一の担任が教える)」という本も参考になるかもしれません。